科学技術のなせる技(業)

シャトレーゼ 乳と卵と小麦粉を使用していないデコレーション開発秘話
アレルギーケーキのルーツを探る(FJapon)
 先日、機会があって上記のケーキを食べてみた。これがまた…見た目もごくごく普通の、ちゃんと美味しいケーキ。若干スポンジが白いかな?とか、ちょっとスポンジ部分が脆いかな?クリームがやわかな?崩れるの早いかな?って思わなくもないけど、逆にそのくらいなのだ。
 ただ、やはり本来の作り方(小麦粉と卵でスポンジ・生クリームでデコレーション)ではないので、どうしてもいろいろな食品添加物が使われていて、原材料一覧を見ると(通常のケーキと比較して)正直かなり驚ける。
 ところで、以前流行ったアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の登場人物に「綾波レイ」という人物がいる。
 (もう完結している話なので書くが)彼女はいわゆる「人に造られしヒト」で、人工的に造られた身体(いわば形代)に命を入れられているので、免疫抑制剤等を飲み続けてもその身体は長期間維持できない、という設定だった。
 で、なぜケーキ話の続きにそんな話を書くのかというと、このケーキが彼女と同じに感じたからだ。
 本来ならありえない、科学技術によって作られたケーキ。確かにケーキだけど、どこか感じる違和感。そしてやはり無理があるから、通常のケーキなら保持できる形も短時間しか保持できない。
 そう考えると、食物アレルギーを持つ人間にとってこのケーキは福音ではあるが、やはりどこか歪み(業)があるのかもしれない。